観劇鑑賞メモ

諸々の自分用メモです。4季のオタクです。

2023年2月3日ミーン・ガールズ(東京建物BrilliaHall)

後ろから数列目くらい。
土日の抽選に全落ちして、なんとか取れた平日マチネ。
……という倍率の割に、前の列が偶々ごっそりいなくて見やすかった。(潰し席ではないと思うが分からん)



おもしろい!
映画も観たいな。脚本が面白いからこんな面白いのかな。
オリジナルも知らないのでこれしか観てないけど、すごく楽しかった。
あと全然そんなつもり無かったのに泣いた。


とにかく女子が叫びまくる。叫びまくる中にいろんなメッセージがある。

相手が人間であることを忘れないのも大事だし、中指立てたい時は立てるのも大事。
馬鹿なふりをやめよう。
本当にfearlessであるとはどういうことか考えよう。


中指は立てるけどすべてのモヤモヤに怒りをぶつけるわけではないのでそこを求めると物足りなさはあるし中途半端にも感じる。(解決はしないし)
でも口説くないから観やすいのと、ブチギレナンバーが何回かあるので良い感じにジェットコースターのレールに乗っていられる。
あとシュレックほど陽のパワーを打ち出さないのでスッキリしている。

主人公が間違える話なのもいいと思う。
鐘よろしく「私は悪くないソング」もあってとても良かった。(そこ)

戦うのはここじゃない、みたいなのも分かるなあってなるし、男が戦うと受け入れられる、とかも、あ〜分かる〜ってなる。


曲もダンスもノリが良くていい。あと生演奏!
下品な部分は恐れずに(?)下品だったり、LKネタといい、わざわざ「ミュージカル」でやるからには「ミュージカル」させよう精神が意外と強いところが親しみやすかった。
ミュージカルであることへのメタな視点やパロディの意欲が高いというか。楽しい。

背景映像も楽しく作ってるからどんな投影か楽しみになる。良いな、かっこいいな。
装置が動くし(装置の動かし方はまだ完璧ではないというか転換で音が目立つところもある…仕方ないか)、説明映像もありつつの照明演出を兼ねる装置としても出してるから見応えある。
映像演出は雑に作ると本当に邪魔だけど、これはうまく行っているやつなのでは?トラウマがある分ハードルが低いのかもしれないが。


そして全体的にカンパニーのクオリティが高くありませんでしたか?

まずレジーナ・ジョージ(ニコルさん)の説得力が半端ない。
特にSomeone Gets Hurt。歌唱力による説得力よ。
あのシーンは後からオリジナルのバニーガール見たら色とかかなり違ってて、でも日本で「カーストトップのギャルが狙ったコスしてる」をやるならこっちだよな…としっくりくるところがあった。
私はこのプロダクションの翻案スタンスが結構好き。オリジナルを日本語に変えるだけにするより、伝わりやすさを保つことが重要な演目だと思うので。

ニコルさんだけじゃなく芽実さんの歌も楽しみにしてたけど、二人とも無事にブチギレてて本当に良かった。(歌のこと)
中指立てる歌も喧嘩ソングも最高!!

ブリリアじゃなければもっと聞こえやすそう。
みんな歌がうまいのは分かるが歌詞が聞き取りにくいのはストレス。うまいから音圧は感じる。

Sexyのカレンも良かった!楽しい!!わけわからんが!!かわいい!
カレンの松田さん、棒で歌う技術もあるし、まじでカレンじゃん……(なおカレンを初めて観た人の感想)


アンサンブルにもフェッテ(たぶん)の達人がいて気になった。
若手が集まっている感じだったけどそのフレッシュなエネルギーも良かった。


あとスクールカースト食物連鎖を感じ取って利用しようと思うおもしれー女ケイティ。
歌がいちいちアフリカっぽいのかわいい。
周りの生徒が肩揺らしてるのもかわいい。ミュージカルで背景が踊ってるの好き。
Stopでも後ろの部員が混ざってくるのもすこ。

いくちゃんは頑張ってがに股してたりワイルド風味な歌い方だったり、それでもまだ演じ手が透けてる気はするけどケイティを演じようとする努力を感じた。そしてカースト上り詰めて垢抜けた様子がサマになりすぎケイティ……それで良いのかわからんがさすがだ……。


しかしどの歌も楽しかったなー。

Apex Pradatorは訳したことで言葉のかっこよさが失われるところはあるけど、弱肉強食とか捕食者とかが重要なキーワードだからあの訳詞でいいのか。
これはようつべでオリキャスのレコーディング映像観てたのとミュージックフェアで知ってる曲だったけど、ミュージックフェアより全然良かったよ。

しかしBurnの訳は当初から炎上でよいの??あとの展開考えると炎上だけど。

パーティ開いちゃうシーンのフィニアスとファーブを彷彿とさせる(キャンディスのパーティ)ナンバーも好き。ラップなのもあって余計に内輪の集まり主張しちゃう…!
誰の家ー?俺の家ー!!ゴロ良すぎ。

他にも如何にもHeathersな衣裳があったり、勝手に摂取したBMC成分があったり、色々楽しかった。


あとは観客の男性比率がすごかった。
男性トイレに長蛇の列ができる。劇場トイレって女性トイレ多めだったりするし、ブリリアも構造的に想定してないのでは…?だとしたら改善されてほしい。
隣はいくちゃんファンの男女二人組だったし、後ろもいくちゃんファンの女性二人組だったし、まあまあ囲まれていた。女性にも男性にも届いてほしい作品だったので、そういう意味では良かったのだろうか。


クレジット

脚本:ティナ・フェイ
音楽:ジェフ・リッチモンド
作詞:ニール・ベンジャミン
演出・上演台本・訳詞:小林香
出演:生田絵梨花田村芽実石田ニコル、内藤大希、松原凜子、松田るか、小野塚勇人、中谷優心 / 黒須洋嗣 / 壮一帆 / 伊藤かの子、工藤彩、黒田陸、篠本りの、シュート・チェン / 鈴木満梨奈、鈴木里菜、中嶋紗希、増山航平、松村桜李、村上貴亮、山崎感音