観劇鑑賞メモ

諸々の自分用メモです。4季のオタクです。

2023年2月11日昼トツゲキ倶楽部「当たったらホームラン!」(「劇」小劇場)

オムニバス形式の公演。
その中の一本を友人さんが書くということで馳せ参じました。

感想の比重がおかしいことになっていますが、本当に思ったままを書いているのでご容赦ください。

 

 

 

『それでも地球は廻っている』

あ~良い科学者キャラ…。
メインの科学者と女性キャラとの関係性が濃すぎなくて良いです。
笑う所が多々あり、キャラ立ちが良いコメディ漫画読んでる気分だった。(ギャグ漫画ではない)
主宰さんの役、すべてを持っていきかねない良さ。


『アマヤドリ』

正直、このラノベみたいなこそばゆさが続くのかと思うと疲れるような思いもあったけど、人の優しさが分かる話だったのは良かった。甘いだけではない。あと読後感が爽やか。

 

『深夜の告白』

序盤の不快な時間よ!(笑)単純に不快なんじゃなく描かれる物語の不快さなのでうま~~となるし、俳優さんの演技力で楽しめる。
演技力といえば、点と点が繋がった時に「あの表情はそういう意味だったんか~」と瞬間的に記憶を探れる。なんでもない表情もちゃんと印象に残ってる。席の近さもあるか。
不穏な始まり方に対して誰も不幸にならない。良かったね!

 

 

『俺たちのエル・ドラド/黄金の約束』

観る前からずっと頭で『嵐の中のこどもたち』の「エルドラド〜」って歌が流れてて、エルドラドがどんなふうに登場するのか気になって色々予想してたのだけど、ワイナリーの名前だったのか。

家族という関係性に対する向き合い方、ワイナリーというロケーションとワインがキーワードになること、地縛霊という登場人物とその狂言回し的立ち位置、タイムトラベルもの、あー友人さんだなーって思うところがたくさんあって、それを感じられることも嬉しいし、同じものを好きな方が書いた戯曲って感じで、そりゃあ私も好きだなってなる。
という贔屓目的な感覚は冷静に抑えて以下の感想を書きます。登場人物の名前とかはうろ覚えです。

 

・ミュージカルではないけどミュージカルだったら、玄孫と「似てるね!」ってなったシーンでデュエットを一曲入れたい。

・天涯孤独になった子がきっと自分なりに「決めた」人生の中で大切にしてきた繋がりを実際に目の当たりにしてひいおじいちゃん(だっけ)に抱きつくところ泣けたし、ひいおじいちゃんが良いひとすぎて良かった。

・「家族みたいなもの」とかではなく、「家族」と断言してくれるの嬉しい。

・はせさんと約束をかわした初代かなやまさん本人が登場しないのだな!あんなに色々タイムトラベルとかで人が出てくるのに敢えて!後から気付いた。
そこに「俺たちのエル・ドラド」というタイトルがあると「俺」とは初代かなやまさん(とはせさん)のことだったのかなと邪推する。タイトルにのみ登場する不在の人物。

・私はどんな作品も粗探しする方だけど本当に退屈な時や不快な時間がなく、只々良かった…。
(ほか作品はどちらかというと不快な時間を描くのがうまいタイプだった?)

・強いて言えば、登場人物が多いから、地縛霊の人の約束についての話があまり触れられないけど、そこをコンコンと描いても仕方ないし長くなると思うので長さ的にちょうどよかったと思う。
満足度としては短編というより中編って感じ。

・オムニバスになったことで、偶然だろうけど、一本目のタイムトラベル概念の伏線回収感もある。(過去が大変になるのはご都合主義でなんとかなるもんだというの、実際実現したら本当にそうなる気がする。)

・中国人風の言い回しは戯曲指定なんだろうか?というのは気になりました。

・あと「親父にも殴られたことないのに」「親父はお前だろ!」って言った?これがアドリブかな?

・ラストの台詞、「いいなあ、未来があるって」の良さ。これに尽きる。

観て良かったな。

 

『バットは振らなきゃ当たらない』

アメリカ横断ウルトラクイズ、世代じゃないが分かるので笑うところ多かった。
クイズ番組への出演問題を通して家族の問題が描かれるの面白いなー。
親に「よかった普通の子で」と言われる痛々しさよ…。
カンベアを「カントリーベアジャンボリー」と呼んでるの親近感湧く。
効果音の使い方も楽しかったw

 

 

クレジット

●飛葉喜文『それでも地球は廻っている』

小林祐真✕関洋甫✕中西みなみ✕横森文

●すけまる丸和『アマヤドリ』

見米克之✕望月ミキ

●飛葉喜文『バットは振らなきゃ当たらない』

高橋亮次✕田中ひとみ✕家永惠理✕見米克之

●林美夢『俺たちのエル・ドラド/黄金の約束』

関洋甫✕小森健彰✕望月ミキ✕堀口幸恵✕仲澤剛志

●飛葉喜文『深夜の告白』

田中ひとみ✕高橋亮次✕中西みなみ