観劇鑑賞メモ

諸々の自分用メモです。4季のオタクです。

2021年8月14日劇団チョコレートケーキ 一九一一年(収録配信)

無観客事前収録。ギリギリ購入。あと座談会のれぽ。

・生の方が(千秋楽のせいもあるのか)熱量あるしクオリティ高かったと思う。配信は結構噛んでる。

・千秋楽、田原検事の床に打ち付けた予審調書がバラバラになってたよね?

・アクターカメラ、オフマイク(とは言わないと思うけど小声の)会話が分かったり、あるいは会話してる風でも声を発してないことが分かったり、誰かと話してる場面でもやっぱり客席見てるんだなということが多かったり、興味深かった。

・誤認逮捕してしまった?のくだりで松室が鶴には調書を見せようとせずに平沼の前でページをめくるのやっぱり面白いな。

・やっぱりこのスーツは現代のスーツじゃなくて、時代背景に合ったスーツだよね。

・助命の懇願、武富の台詞で、このくだりには判事たちの「罪悪感」が大きく占めてる、と感じた。

・ラストの婦人が菅野さんと同じ役者さんなのは、田原にそう見えた、ということなのかなあ。

・あー、また俳優という職業を好きになってしまったな。演技の細かいところを見られるから。


〜以下座談会(通し稽古のあと、小屋入り前に収録。1時間半あった)〜

・上層部の人達は結構メイクで髪色が老けてたりするんだな。皆さん若々しい。

・管野スガ役堀さんの、初演の20代は演劇一色で打ち込まないといけないと思いがちだったけど、育児を経て演劇に向き合う時間が絞られて健全になった、というの興味深い。
また色々調べ物をする・したいと思うようになったというのも。

・「本を読んでみてどうでした」という質問に近藤さん「漢字は難しい」www

・初演の、稽古開始時点では台本未完成で、半分くらいは稽古中に作って古川さん自身も(鶴役で)出てたって状況すごいな。
人名を羅列する台本に自分で「この脚本書いたの誰だよ!」と思ったの面白い(笑)けど、「殺された24名を名前を持った個人として描く」のって大事だなーと思う。

・今回潮の佐瀬さんが初演小原だったんだ!
末広の岡本さんが初演潮!
山縣の谷中さんは初演平沼!
平沼の浅井さんは初演武富!

・漢字多いから読みにくい(覚えにくい)し噛みやすい、は何人か同じこと言ってる(笑)
演出の日澤さん曰く、古川脚本(歴史ものだし)の、特に執筆当時の特徴でもあるらしい。色々漢字に置き換える。

・台本における小原人気(笑)みんな小原をやりたかった。

西尾さん
「田原みたいな人はいないだろうからスタートしてしまった初演。今回は未来的な視点があるなら鑑としてやりたいと思って難しかったところもある。」

(田原さんと堀さん同士の話について)
西尾さん
「初演は20代同士エキセントリックになるところがあった。あと若い頃は男と女が舞台上で向き合って理解し合ったり通じ合うのがどうしても性的に見えることが多々あったけど(堀さん「あ、そうなんだ〜」)、今回はもっと深い所で理解し合おうぜっていうのがあった」

日澤さん「初演は田原が菅野をしっかり理解して、菅野がガッツリ心を開いて、っていう風にする演出意図があった。今回は全く逆」

堀さん
「初演の頃は自分が菅野さんを殺してしまったと思って(スランプだったから)そこから10年間心にいて、その10年分の思いがあっての今回の再演。
本当の菅野さんにそういう存在がいたかは分からないけど、私がやった菅野さんには田原さんがいて良かった。
10年経って色んな背景を背負ったうえでの対峙、を舞台面でできるようになった。土台が違うなって」

古川さん自身は当時出てたから「初演と再演でどう違うか」は分からないけどとにかく今回とても楽しいらしい。

(オープニングで、裁く側なのに編笠で出てくることについてどう?)
菊池さん
「オープニングじゃないけど、最後に出てくるとき、通し稽古で、当時の人達はこの視野で叫んでたのか、と思ったら泣けて来ちゃって…でも俺、平出だしなって(笑)」
吉田さん
「音楽もいい曲が入るからが~っとくる」
青木さん
「笠の匂いがね、死刑にされそうな匂いがね(笑)」
吉田さん
「この一瞬しかないんだ、っていう、これでもう死ぬんだっていう」
谷仲さん
「今回は被って無いけど初演の時、(初演は舞台が田の字だったから真ん中にいた)菅野が周りにアジテーションしていって皆でそうだそうだ!っていうとその気持ちになる、切り替えは全然出来た。
この役でこうやってる、というより皆でこの作品を作ってる。」

・初演(王子小劇場)は舞台を客席が囲み、それを更に花道みたいな感じでアクティングエリアが囲む形だったらしい。
暗転が明けたら客席は囚人に囲まれているという。

・ぶどうジュース(笑)

・堀さんの自分以外のシーンで好きなのが「勝利の美酒」で「男だけのああいうの憧れる」「女だけとは違う」と言ってるの分かるー・・・。

・初演の平沼(谷仲さん)が7人分の名前を言うべきところを2人言って終わってしまい、7人分の歩幅で中心に歩みでるつもりでいた当時の小原武富が駆け足した話面白過ぎる。

・近藤さんの「勝利の美酒」談の「西尾君がいつもより多く僕の事見てくれたなとか」おもしろい。

・話の長い谷仲さん
「みなさんさようなら」のシーンが好き、という話をしながら涙が出てしまう谷仲さん。
「(菅野さんの革命万歳、を)現代のわれわれは言えるのだろうか」

・菅野さんの「みなさんさようなら」も「我、主義のために死す」も、万歳騒ぎについて書かれた本から引用されているらしい。

(アクターカメラについて)
まだ誰が着けるか、どのシーンを撮るか決まって無いけど…
・アクターカメラに内容が映る小道具を作ってるのは加藤さん(アンサンブルもやってる)
・映ると分かってるから細かく作る必要ができて稽古もそれを使ってやってる。
・小道具が映る、というところで「はあ、そうか…」ってハッとしてる出演陣(笑)

西尾さん
「菅野さん視点で観たいけど多分ほとんど客席」(笑)


(視聴者へのメッセージ)
岡本さん
「(古川台本で毎回思うのは)歴史劇で悲しいのは、歴史に材を採っているにも関わらず現代に繋がってしまうこと。
こういうことがありました、で終われたらいいのが今の問題に繋がってしまう。
エンターテイメントと思って作ってるけど、楽しんでもらいたいけど、そういうことを考えて作ってます。」

10年前は売れなかったのか…

菊池さん
「これからも演劇を好きでいてください」


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