観劇鑑賞メモ

諸々の自分用メモです。4季のオタクです。

2021年12月5日蜘蛛女のキス(東京芸術劇場プレイハウス)

1階席

・生演奏バンドが舞台袖にいたらしい。

・面白かった!
ラストきつすぎて心臓と喉が詰まる思いだった。
拍手をしなければならないんだな……。

・映像の入れ方や途中の仰々しい演出が、面白いんだけど、所々ピンとこなかった。
映像と俳優両方いる?とか、明るくやるのはいいけど描写の情報量がいちいち多いとラストのインパクト薄まるな、とか。
観ていてそこまで気になる訳ではないけど振り返るとそう思う。
作品はめっちゃ好き。芸劇の作品選びほんと信頼できる。野田秀樹ありがとう……。

モリーナが「バリケードに突撃するようなタイプは御免被ります〜」という台詞を旗を振る動作つきで言うところがウケていたが、あれは村井くんだと違うのかな?→村井くんも同じらしい。確かにアンジョルラスも突撃はしてない。旗を振るように見えたのも、剣を持ってなぎ倒す動作だったかも。

石丸幹二の上ずった声でもちゃんと台詞と歌詞が届くところが流石ミュージカル俳優だなと思う。
ゲイ、同性愛者キャラにありがちな典型的な演技ではなく、あくまでモリーナとして描いてるところも好感が持てた。当たり前ですが……。
これみよがしに「シャッ…」って言いながらカーテンを上げ下げするところかわいい。

・蜘蛛女が歌のなかで語尾の「す…」を「ssss…」と発音するのは安蘭さんの歌い方なのか元々の指定なのか。

ピピンの仲間…と思ったエンディングだったので、本当に仲間かどうか検証。
蜘蛛女の立ち位置はピピンのリーディングプレーヤーとちょっと似てるなと後から思った。ミッションコンプリートするかどうかの違い…。
じゃあ蜘蛛女におけるモリーナやバレンティンは、ピピンにおける誰だろう?
マルタとキャサリンは対照的だと思う。いやピピンというキャラは特別な人生を歩みたがる人間の普遍的な思念のようなものだから、それを革命に奮闘するバレンティンと重ねるのは良くないなって思うけど。
むしろ、「物語の主人公」としての生を歩むバレンティンに対する接し方としては、モリーナがキャサリンなのだろうか。そんな気がする。
そう思うとモリーナの立ち位置と運命って、「誰かの物語の脇役」であるかのように作られているような。そういう人々や役どころに焦点を当てた作品なのかも。だからこんなに苦しいのかも。
ピピンには登場人物として「観客」が配されていると思うけど、蜘蛛女にもそういう存在がある?フィナーレへの巻き込み方はとても似てる。でもピピンでは物語を押し進めるのは(リーディングプレーヤーと見せかけて)観客。蜘蛛女の物語を押し進めるのは?モリーナ?もしかして所長?うわー所長か……?エグい。(ここまで壮大な妄想)

黒田育世さんの振付、というの納得。なんとなく知ってるだけだけど。
医者のシーンの手だけの振付とか。

・櫻井さんの「おかま!」と馬鹿にする台詞を吐いていく看守役を見て、井上ひさしの「雨」で櫻井さんがやってたのは男娼役だったな…というのを思い出した。

・荒木さん名前に見覚えあると思ったらマキャだった人だ。でも顔を認識してない。


脚本:テレンス・マクナリー (マヌエル・プイグの⼩説に基づく)
⾳楽:ジョン・カンダー
歌詞:フレッド・エブ
演出:⽇澤雄介(劇団チョコレートケーキ)
翻訳:徐賀世⼦
訳詞:⾼橋亜⼦
⾳楽監督:前嶋康明
振付:黒⽥育世
美術:⼆村周作
照明:佐々⽊真喜⼦
⾳響:⼭本浩⼀
⾐裳:⻄原梨恵
ヘアメイク:宮内宏明
歌唱指導:亜久⾥夏代
映像:ムーチョ村松
振付・ステージング:当銀⼤輔
演出補:伴・眞⾥⼦
舞台監督:齋藤英明

キャスト

モリーナ:⽯丸幹⼆
蜘蛛⼥∕オーロラ:安蘭けい
バレンティン相葉裕樹(村井良⼤とWキャスト)

所⻑:鶴⾒⾠吾
モリーナの⺟:⾹寿たつき
マルタ:⼩南満佑⼦
マルコス:間宮啓⾏
エステバン:櫻井章喜

アウレリオ、囚人、オーロラの男達 (所長役 カバー) 他:藤浦功⼀
囚人フエンテス、オーロラの男達 他:佐々⽊ 誠
アムネスティ国際オブザーバー、囚人エミリオ、看守、オーロラの男達 (マルコス、エステバン役 カバー) 他:俵 和也
ガブリエル、囚人、オーロラの男達 他:伊藤広
脱走囚、囚人カルロス、オーロラの男達 他:半澤 昇
オーロラの男達、囚人 他:当銀⼤輔
オーロラの男達、囚人レイモンド、看守 他:荒⽊啓佑
オーロラの男達、囚人、看守 他:⽮内康洋
オーロラの男達、囚人 他:橋⽥ 康
モリーナの⺟∕マルタ役 スウィング:⼩島亜莉沙
オーロラの男達∕囚⼈達役 スウィング:上條 駿