観劇鑑賞メモ

諸々の自分用メモです。4季のオタクです。

2021年10月31日昼 あやめ十八番 音楽劇百夜車(東京芸術劇場シアターウェスト)

愛とは……

・生演奏と迫力で押してくる強めの舞台が好みなのかもしれない。

・ラブなサスペンスのファンタジーという点ではオペラ座の仲間かも(引き出しなさすぎ)

・逆の順番で愛を証明する実方よ……。

・脚本がなんかすごいけど和歌分からない。
と思ったけど全篇お能なのか?
パンフ買う時に台本も置いてたから買っちゃった。

・はじまりの音楽超かっこよかった。
日本ミュージカル層のみんなが求めてたのこれじゃんね?(そうとも言えない)
前からこの劇団あったのか〜、いやこういう種類の舞台全然あったんだろうけど……でもクオリティでいうと、このくらい歌える人を揃えてこの規模の劇場でできるのは限られてるのかな。

・あとラップとかもあった。

・実方の人の歌は声量でも明瞭さでも優れていて、というかとてもミュージカルの歌い方で、歌詞を聞き取りやすいし声がなんとも心地よかった。
謠子の人も上手だったなあ〜!

・ただアンサンブル(?)の歌詞が聞き取りにくい。合唱が聞き取りにくい+一人ひとりの歌が聞き取りにくい。
えいじの人は得意の音域だとすごく綺麗だし聞き取りやすいけど劣るとこもある。

・千葉?の方言が自然に盛り込まれてて面白かった。

・週刊誌の編集部という「人間捨ててる」「人権はどうでもいい」スタンスの職業が、恐らく多くの人に抱かれているイメージのまま、メインで描かれるのが面白かった。
頭が空っぽでも読める中吊り広告の歌……。
(中吊り広告のセット引っかかっちゃって惜しかったけどおもしろい)

・弟の存在を知って、肉親として愛してしまったから、謠子さんは死刑になったのかな。
それを謠子さんも分かっていたから「自分は死刑になる」と思ったのかな。

・とても面白かったからソワレのナイツ・テイル楽しめるか不安。
(ナイツ・テイルも一応日本オリジナルミュージカル?)

・休憩10分短い。
トイレ入口近いドアが開いてしかも人が直で流れられるようになってると入口渋滞して間隔あけられない。トイレドア前で人をさばくかドア閉めるかしないと混乱する。

・セットがすごかった。編集部みたいな。
足場がいくつかあるけど今にも崩れそうな書類の山とかデスクだからハラハラする(そう見えるだけ)
小道具もぜんぶ編集部にありそうなもの。
ドーナツ(?)セロハンテープ、ふりかけ?液体のり、リモコン包丁。
一回皿から落ちてひろいながら台詞いうの大変そうだった。

・カテコの出演者達の顔を見て、この熱量の舞台を夜もやるんか……と思った。
2時間40分で休憩10分ってことは、お芝居は2時間10分。お芝居の時間だけにすると、アナ雪2時間5分、キャッツオペラ座LK2時間20分、アラジン2時間25分。
ロボ庭が2時間40分くらいだった気がするけどロボ庭ほど長く感じなかったな。

・うーんやっぱりあの和歌により心を囚われていって別人のようになって上の空になっちゃうんだけどその「愛」を訴える時の姿とか結末とか、何度思い返しても、良きだな……。
ハッピーに終わる恋人たちの物語がどんなに非論理的でも「愛」をもって説明できるなら、一見非現実的な死が纏わりつく恋の物語も「愛」で説明できる。
その荒唐無稽さを描くのに音楽劇というスタイルが合っていたし、ファンタジーだけどいやに現実っぽい感じは舞台演劇ならではだったのかもなあ。


【出演者】
大森茉利子
金子侑加
(以上、あやめ十八番)

浜端ヨウヘイ

内田靖子
酒井和哉
田久保柚香
永田紗茅(柿喰う客)
蓮見のりこ
服部容子
松浦康太(シタチノ)
溝口悟光
谷戸亮太

岡本篤(劇団チョコレートケーキ)
中山省吾

河西美季
田邉将輝(スタッフ・ワン)
中野亜美
佐々エイミー
高村颯志(家のカギ)
豊田陸人
三廻部結衣
渡邉力(PAPALUWA)

【音楽】
吉田能(あやめ十八番)
吉田悠(花掘レ/Open Reel Ensemble)
藤野“デジ”俊雄(Gentle Forest Jazz Band
高岡由季(オペラシアターこんにゃく座
池田海人